米国に商標を直接出願する場合、以下の4つの出願の基礎(ベース)の内、少なくとも1つを選択する必要があります。
a)使用に基づく出願
b)使用意思に基づく出願
c)本国登録に基づく出願
d)本国出願に基づくパリ優先権主張をした出願
a)は、米国で実際に商標を使用している場合に、出願時に、商標の使用について宣誓し、使用証拠を提出して出願する方法です。当該商標を米国で最初に商取引に使用した日、及び世界で最初に使用した日・国名を願書に記載します。
b)は、現在米国で商標を使用していない場合に、使用の意思があることを宣誓して、出願する方法です。登録許可通知後6か月以内(最長3年間延長可)に、使用陳述書及び使用証拠を提出すれば登録されます。
c)は、日本の商標登録に基づいて出願する方法です。登録証の写しと翻訳文を提出します。この場合、日本の登録商標と全く同じ商標について、その指定商品・役務の範囲内で、出願する必要があります。出願時及び登録時に使用証拠の提出は求められませんが、使用を開始するまで他者の使用を排除することはできません(登録は排除できます)。
d)は、日本の商標登録出願に基づいて、日本の出願日から6か月以内に、パリ優先権を主張して出願する方法です。この場合、日本の出願商標と全く同じ商標について、その指定商品・役務の範囲内で、出願する必要があります。その後、日本で商標登録されれば、「本国登録に基づく出願」として取り扱われます(登録証の写しと翻訳文を提出)。
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