中国は、多区分制を採用していますので、直接出願においても、1出願で多区分を指定することが可能です。しかしながら、中国では、1出願で複数の区分を指定した場合でも、区分ごとに出願した場合でも、Office Feeは同じ金額であることから、コスト面でのメリットが多区分出願を選択する決め手とはなりません。
単区分出願と多区分出願は、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがありますので、これらをご参照の上、状況に応じてどちらか最適な出願方法を選択いただくことになります。
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(1)単区分出願(区分ごとの出願)
メリット:
- 区分ごとに審査が行われるため、ある区分に拒絶理由があっても、他の区分の出願に影響がなく、問題のない区分は早期に登録されます。
- 登録後、区分ごとに権利を譲渡することができます。
- ある区分に異議申立てや無効審判請求がされても、問題のない区分の登録に影響はありません。
デメリット:
- 商標権存続期間の更新管理は、区分ごとに行う必要があります。
- 複数の区分の出願について、商品・役務の区分の移動が求められる補正指令を受けた場合、移動元の区分の出願と、移動先の区分の出願が、同時に補正指令を受けなければ、多区分出願のように商品・役務の区分移動ができません。しかしながら、審査の速度の関係で、全ての区分の出願が同時に補正指令を受けることができない可能性があります。
(2)多区分出願
メリット:
- 商標権存続期間の更新管理は、1つの権利で複数区分をまとめて管理することができ、容易になります。
- 多区分出願について、商品・役務の区分の移動が求められる補正指令を受けた場合、該当する商品・役務を移動元の区分から削除して、移動先の区分に追加する補正をすることで対応できます。
デメリット:
- 複数の区分が全体として審査されるため、一部の区分に拒絶理由があった場合、問題のないその他の区分の登録が遅れます。
- 分割は、商標出願が一部拒絶査定を受けた場合にのみ分割出願ができますが、譲渡の際には分割できないため、全ての区分を同時に譲渡する必要があります。
- 一部の区分について異議を申立てられた場合、問題のない区分も登録できず、異議申立の結果を待つ必要があります。
中国では、多区分制が採用されてからまだ歴史が浅いため、そのメリットよりも、分割等の制度が整っていないデメリットの方が大きいとして、中国への直接出願の場合は、一般的に単区分出願が推奨されているのが実情です。
弊所では、それぞれの案件に沿った出願方法のご提案をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
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