店舗等の外観・内装デザインを立体商標として登録する

特許庁は、店舗等の外観・内装を適切に保護すべく、立体商標に関する商標法施行規則の改正、商標審査基準及び商標審査便覧の改定を行いました。これらは、2020年4月1日以降の商標登録出願に適用されます。主な変更点は、以下の通りです。

願書の記載方法の変更点

立体商標
願書の記載 変更前 2020年4月1日以降の出願
標章を特定するための破線の記載(商標記載欄)
商標の詳細な説明

商標審査基準(商標法31項柱書)の主な変更点

立体商標と認められる例 解説

実線・破線等の描き分けがある場合

願書に記載した商標に、実線・破線等の描き分けがあり、商標の詳細な説明の記載により、立体商標としての構成及び態様を特定することが可能となりました。
商標を構成する部分の端が(商標記載欄の枠で)切れている場合

内装のように立体商標の端が商標記載欄の枠により切れることがやむを得ない場合は、商標の詳細な説明の記載により、立体的形状の内部の構成を表示した立体商標である旨を明らかにすることにより、商標記載欄に記載された範囲で立体商標としての構成及び態様を特定することが可能となりました。
外観・内装の双方を含む構成からなる場合

店舗の外観を表示した図に、内装が含まれている場合に、商標の詳細な説明の記載により、一つの立体商標として特定されているものと判断されることとなりました。

使用による識別性の審査について

使用により識別力を有するに至った商標として認められるのは、その商標と同一の商標及びその商標を使用していた商品又は役務と同一の商品又は役務に限られるとするのが原則です。

これに関し、立体商標に関する出願商標と使用商標との同一性の判断については、以下のような取り扱いとなります。

出願商標が商標を構成しない部分としての破線等を有する場合について

使用商標において、出願商標を構成しない要素が付加されている等、使用商標と出願商標の立体的形状の一部が相違する場合であっても、出願商標と使用商標の立体的形状の特徴的部分が同一であり、特徴的部分以外の部分にわずかな違いが見られるにすぎない場合には、両商標は同一と判断されます。

②取引の実情の考慮について

店舗等の外観又は内装の形状については、商品の形状と比較して、各使用商標を完全に同じ形状にすることが困難であるという実情があり、出願商標と使用商標とが外観上厳密には一致しない場合が多いことが想定されます。そこで、店舗等の外観・内装の立体商標に関する出願商標と使用商標との同一性の審査においては、出願商標と使用商標が外観上厳密には一致しない場合であっても、外観上の差異の程度や指定商品又は指定役務における取引の実情を考慮して、商標としての同一性を損なわないと認められるときは出願商標を使用しているものと認められます。ただし、出願商標と使用商標との差異の程度が大きい場合等、両商標の同一性が損なわれていると認められるときは、両商標は同一ではないと判断されます。

 

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